韓国で2020年4月に公開された映画『楽園の夜』が、4月9日にNetflixが全世界190カ国で公開することが決まりました。
この映画で主演を務めたオム・テグの演技が話題になっています。
今回は『楽園の夜』とオム・テグのプロフィールや出演映画について調査しました。
目次
楽園の夜はどんな映画?
裏社会の組織のターゲットとなった構成員の一人の男パク・テグと、病気によって最期を迎えようとしている女性ジェヨンが出会い、壮絶なストーリーが描かれたノワールジャンルのヒューマンドラマです。
主人公2人とのストーリーに加え、テグを追うマイサとの駆け引きも見どころのひとつです。
この作品は、『新しき世界』『V.I.P.修羅の獣たち』『魔女』などの、パク・フンジョン監督の新作です。
犯罪やバイオレンス等での強烈なストーリーと卓越した激しいアクションで、ノワールジャンルで圧倒的な存在感を見せています。
本作品を含め、血を流すシーンも多く迫力のあるアクションで魅了しています。
『楽園の夜』の舞台は観光地でもある済州島。美しい景色に対し、壮絶な日々を送るテグやジェヨンとのギャップが刺激的で見るものを魅了します。
パク・フンジョン監督は『楽園の夜』について、
美しい南の済州島(チェジュド)の海と空を収め、その中に血の色に染まった話を繰り広げた。
背景とストーリーが与えるアイロニーを、観客がそれぞれの立場で興味深く見守ってほしい。(引用:Kstyle)
とコメントしています。
『楽園の夜』は第77回ヴェネツィア国際映画祭で世界初公開し、瞬く間に世界で注目されました。
海外メディアは、
スタイリッシュで予測不許可な犯罪ドラマ。良い構成、面白いキャラクター、そして興味津々なアクションが、バランスよく配置されている(ハリウッド・リポーター、米)
“パク・フンジョン監督の血の滲むようなクライム・スリラー。低音から急にボリュームを上げるロックバンドのようにダイナミックな躍動性を強く見せてくれる(スクリーン・デイリー、英)”
などと絶賛しています。
Netflix公式youtubeチャンネルでは、予告動画を公開しました。
予告にもかかわらず迫力ある動画で話題となっています。
楽園の夜のオム・テグはどんな役柄?
オム・テグは主人公のひとりであるパク・テグを演じています。
パク・テグは“ある復讐”のために裏組織のボスを殺し、組織からターゲットにされた構成員の男。
予告動画では、“ある復讐”の内容を思わせる場面からナイフを持ちボスを標的にするところまでリアルでスリルでした。
その後、組織から追われることとなり済州島へ流れ着き、ジェヨンに出会います。
ジェヨンとの時間は平穏でしたが、それもつかの間で組織に追われ戦うこととなります。
オム・テグは、インタビューで
テグは人生の全てを失い、崖っぷちに立っている人物
(引用:韓国日報)
と主人公のテグについて伝えています。
壮絶な人生を送るパク・テグがどんな結末を迎えるのかも見どころですね。
楽園の夜の主演のオム・テグのプロフィール
“人生の崖っぷちを生きる男”を演じたオム・テグですが、実際はどんな人物なのか紹介します。
・名前 オム・テグ(엄태구)
・生年月日 1983年11月9日
・血液型 B型
・身長 181cm
・体重 70kg
・出身地 大韓民国
・家族構成 両親と映画監督の兄オム・テファ
・出身校 空軍航空科学高校(中退)、建国大学映画学科
・代表作 『密偵』『隠された時間』『案市城グレート・バトル』『楽園の夜』
俳優の道へ進むきっかけとなったのは、映画監督の兄オム・テファの影響もあるそうです。
2007年公開の映画『奇談』で俳優デビュー後、多くの作品に出演していますが、端役や助演がほとんどでした。
彼が多くの人に注目されたのは、2016年の映画『密偵』です。
1920年代日本統治下の朝鮮半島が舞台の映画で、豪華俳優陣が出演し日本でも話題になりました。
オム・テグは日本人のハシモト役で日本語も披露し、強烈な印象を残しました。
ちなみにこの映画で日本の名優である鶴見辰吾と共演し、鶴見辰吾はSNSで“戦友”と讃えあっています。
その後もさらに重要な配役を任され、スターの道を歩んでいます。
そして、最新映画『楽園の夜』でも構成員の男役で主演を務めるなど、スリリングな役が定着しつつあります。
しかし、実際のオム・テグは内気でシャイな人だそうです。
朝の祈りで聖書を読みながら発音練習するほどのクリスチャンでもあります。
また、インタビューでは自身について
用心深いほうだ。
(引用:韓国免税ニュース)
と語っています。
悪役とは正反対の性格にもかかわらず、見事に演じ切るオム・テグは役に入りきれる理由として、
それもまた私の中に隠されている部分ではないかと思う。
(引用:韓国免税ニュース)
と語り、台本を忠実に読み取り撮影に没頭したいと伝えている。
多くある役柄とは裏腹に、とてもまじめで穏やかな人だということがわかりますね。
俳優のイメージは、役柄で決まってしまうことが多いですが、オム・テグの本来の姿も魅力的ですね。
オム・テグの過去の出演ドラマや映画を紹介!
オム・テグは映画俳優がメインですが、ドラマにもいくつか出演しています。
代表するドラマと映画を紹介します。
主な出演ドラマ
・感激時代 ~闘神の誕生~ (2014年)
・SAVE ME 2 (2019年)
・KBSドラマスペシャル『完璧なスパイ』(2011年)
北朝鮮で活動している諜報員の名簿をめぐり、各国情報部の激しい情報戦を描いたドラマです。
オム・テグは中国諜報支部長という役柄で、オム・テグ役と本人の名前で出演しています。
・感激時代 ~闘神の誕生~(2014年)
1930年代の朝鮮半島、中国との国境にある新義州から上海を舞台とする、ロマンチックノワールドラマです。
オム・テグは闇社会の火熊組の構成員、ドッグ役で出演しています。
主演を務めたキム・ヒョンジュンが演じるジョンテが敵対する組織からの指示で、ジョンテを陥れるがどこか憎めないような悪役を演じ、圧倒的存在を見せつけました。
・SAVE ME 2(2019年)
2017年に放送されたインチキ宗教団体からヒロインを救い出すサスペンスドラマ『君を守りたい~SAVE ME~』の第2弾です。
窮地の村を救った謎の宗教団体の正体を暴く村のトラブルメーカー、主人公のキム・ミンチョル役を演じています。
主な出演映画
・密偵(2016年)
・案市城~グレート・バトル~(2018年)
・コインロッカーの女(2015年)
地下鉄のコインロッカーの10番に捨てられていた生後間もない赤ちゃんが、仁川のチャイナタウンで闇金業者をしている“母”に引き取られます。
そして母の右腕として働く、女性メインの闇社会を描く映画です。
オム・テグ演じるウゴンも母に引き取られ一緒に右腕として働いている重要な役目です。
・密偵(2016年)
先ほどのプロフィールでも少し紹介しました。
1920年代日本統治下の朝鮮半島が舞台のスパイ映画です。
日本の施設を爆破する計画を立てている独立運動団体の義烈団と、それを阻止しようと追っている日本警察との間で、それぞれの情報が飛び交うことに。
お互いの密偵が誰なのか、誰が敵で味方なのかを探りながら物語が進んでいきます。
ソン・ガンホが主役を務め、コン・ユ、イ・ビョンホン、鶴見辰吾ら豪華俳優陣が出演し大ヒットしました。
オム・テグは日本警察刑務局部長の右腕である橋本役で、目標のためなら何でも阻止する冷血で、部下を容赦なく平手打ちするなど、強烈な印象を与えました。
・案市城~グレート・バトル~(2018年)
西暦645年、唐が朝鮮半島全土を支配下に置くため引き連れた大軍で次々と侵攻をしていきます。
そんな中、案市城の城主がたった5000人の兵を率いて20万人以上の大軍と無謀ともいえる戦いを挑む、歴史アクション大作。
この映画は、日本でも大ヒットした韓国映画『新感染 ファイナル・エクスプレス』の制作陣が手がけ、韓国で500万人を動員した人気作です。
オム・テグは案市城の城主から信頼を置かれている重要人物の騎馬隊長パソを演じました。
普段はマイペースで恋模様も少しありながら、村を守るため身を捨てる覚悟で戦う姿で存在感を見せました。
出演作を見ていると、やはり悪役のようなアクションの多い役などが多い印象です。
それだけ迫力のある演技がファンを魅了しているのでしょう。
まとめ
楽園の夜では組織の構成員を演じているオム・テグですが、実際は内気でシャイでいながらも演技では抜群の迫力でファンを魅了しているようです。
また他の作品でも楽園の夜と同ジャンルの役柄を多く演じていました。
作品のポスターや予告だけを見ても役柄に合った、とてつもないオーラを感じることができます。
本編を見るとさらにのめり込んでしまうような演技がすごいですね。
そんなオム・テグが出演する楽園の夜は、4月9日からNetflixで配信開始されます。
そして、2021年下半期放送予定のドラマ『ホームタウン』の主演が決まっています。
日本でガステロを起こしたテロリスト、ジョ・ギョンホ役を演じます。
映画だけでなくドラマでも主演を務めるほど、今韓国では注目されている俳優の一人です。
これからどのような役柄を演じるのか、最新作を含めてとても楽しみですね。
今後が期待されているオム・テグのプロフィールと出演映画をまとめてみました。
オム・テグの今後の活躍に期待しています。